司法書士 過去問
令和6年度
問19 (午前の部 問19)

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問題

司法書士試験 令和6年度 問19(午前の部 問19) (訂正依頼・報告はこちら)

民法上の組合に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。
※商法の適用は考慮しないものとして、解答してください。

ア  組合の業務の決定は、業務執行者があるときであっても、組合員の過半数をもってする。
イ  組合員は、他の組合員が組合契約に基づく債務の履行をしないことを理由として、組合契約を解除することができない。
ウ  組合員の債権者は、組合財産についてその権利を行使することができない。
エ  脱退した組合員は、その脱退前に生じた組合の債務について、従前の責任の範囲内でこれを弁済する責任を負う。
オ  組合の成立後に加入した組合員は、その加入前に生じた組合の債務を弁済する責任を負う。
  • アウ
  • アオ
  • イウ
  • イエ
  • エオ

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この過去問の解説 (3件)

01

民法上の組合については、民法第667条~第688条に規定されています。

条文から出題されることが多いので、過去問で出題されたものを中心に、各条文をおさえましょう。

選択肢2. アオ

組合の業務の決定は、業務執行者があるときであっても、組合員の過半数をもってする。

 

組合の業務は、基本的に組合員の過半数をもって決定しますが、業務執行者があるときは、業務執行者の過半数をもって決定します(民法670条)。

よって、本肢は誤りです。

 

 

組合員は、他の組合員が組合契約に基づく債務の履行をしないことを理由として、組合契約を解除することができない。

 

組合員の脱退については、民法第678条~680条に規定されています。

そして組合員の意思に反する脱退は、組合員の死亡や破産、後見開始、除名(※ 正当な理由を要する)のケースに制限されています

よって、単に債務を履行しないだけでは脱退できませんので、本肢は正しいです。

 

 

組合員の債権者は、組合財産についてその権利を行使することができない。

 

組合の財産は組合員の合有に属するため、組合員の債権者は、組合財産についてその権利を行使することができません(民法677条)。

よって、本肢は正しいです。

 

 

脱退した組合員は、その脱退前に生じた組合の債務について、従前の責任の範囲内でこれを弁済する責任を負う。

 

脱退した組合員は、その脱退前に生じた組合の債務について、従前の責任の範囲内でこれを弁済する責任を負います(民法680条の2)。

よって、本肢は正しいです。

 

 

組合の成立後に加入した組合員は、その加入前に生じた組合の債務を弁済する責任を負う。

 

組合の成立後に加入した組合員は、その加入前に生じた組合の債務については、これを弁済する責任を負いません(民法677条の2)。

よって、本肢は誤りです。

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02

組合に関する問題となります。

選択肢2. アオ

ア 民法670条において「前項の委任を受けた者(以下「業務執行者」という。)は、組合の業務を決定し、これを執行する。この場合において、業務執行者が数人あるときは、組合の業務は、業務執行者の過半数をもって決定し、各業務執行者がこれを執行する。」と規定されていることから、誤りとなります。

 

イ 本肢を理由として組合契約の解除はできないため、正しい答えとなります。

 

ウ 民法677条において「組合員の債権者は、組合財産についてその権利を行使することができない。」と規定されていることから、正しい答えとなります。 

 

エ 民法680条の2において「脱退した組合員は、その脱退前に生じた組合の債務について、従前の責任の範囲内でこれを弁済する責任を負う。」と規定されていることから、正しい答えとなります。

 

オ 民法677条の2第2項において「前項の規定により組合の成立後に加入した組合員は、その加入前に生じた組合の債務については、これを弁済する責任を負わない。」と規定されていることから、誤りとなります。

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03

「組合」とは、2人以上の出資者が共同で事業を営むことを目的とする「契約」(民法667条)のため、①全員が出資し、②同じ事業を営むことで成立します。

選択肢2. アオ

ア 組合の業務は、組合員の過半数をもって決定します(民法670条)が、組合に業務執行者がいるときは、業務執行者が決定します。また、業務執行者が複数いる場合には、業務執行者の過半数によって決定することとなります(民法670条3項)。

 本肢は、「業務執行者がいるときでも組合員の過半数をもってする」となっているため誤りです。

 

イ そのとおりです(民法667条の2・2項)。

 従来より、組合の契約については解除の規定は適用されないものと解されていましたが、改正民法により明文化されました。解除権が適用されなくても、脱退(民法678・679条)・除名(民法680条)・解散(民法682・683条)の規定があるためです。

 よって、本肢は正しいです。

 

ウ 本肢も民法677条において明文化された条文です。

 組合員に対して債権を有する者は、組合の財産上の当該債務者である組合員の持分を差し押さえすることができません。

 よって、本肢は正しいです。

 

エ 本肢のとおり(民法680条の2・1項前段)改正民法により、明文化されました。

 よって、本肢は正しいです。

 なお、この場合、債権者が全部の弁済を受けない間は、脱退した組合員は、組合に担保を供させ、又は組合に対して自己に免責を得させることを請求することができる(同条1項後段)とされています。

 

オ 組合の成立後に加入した組合員は、その加入前に生じた組合の債務を弁済する責任を負いません(民法677条の2・2項)。

 よって、本肢は誤りです。

まとめ

組合契約については、改正民法により明文化された条文が多いので、明文化された条文は特に注意して学習するようにしてください。

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