司法書士 過去問
令和7年度
問49 (午後の部 問14)
問題文
教授: A社団の代表者としてCが追加して選任された場合には、B及びCが申請するBからCへの所有権の一部移転の登記の登記原因は何ですか。
学生:ア 「委任の変更」となります。
教授: 次に、Bが死亡し、後日、A社団の代表者としてCが就任したという事例を「本件事例」としましょう。本件事例において、CがA社団の代表者に就任したことにより、甲土地についてBからCへの所有権の移転の登記を申請する場合には、その登記原因の日付はいつになりますか。
学生:イ Bが死亡した日となります。
教授: 本件事例において、A社団の代表者としてCが就任したため、甲土地についてBからCへの所有権の移転の登記を申請しようとしたが、その申請をする前に、Bの相続人であるDが相続を原因とするBからDへの所有権の移転の登記を申請し、その旨の登記がされていたとします。この場合には、Cは、どのような登記の申請をすることとなりますか。
学生:ウ Cは、BからDへの所有権の移転の登記の抹消の申請をしなくても、DからCへの委任の終了を原因とする所有権の移転の登記の申請をすることができます。
教授: 本件事例において、甲土地についてBからCへの所有権の移転の登記を申請する前に、Cは、A社団を代表して甲土地をEに売却したとします。この場合には、C及びEは、売買を原因とするBからEへの所有権の移転の登記を申請することはできますか。
学生:エ いいえ、できません。
教授: 最後に、事例を変えて、A社団がFから金銭を借り入れ、その貸金債権を担保するためにFを抵当権者とする抵当権が甲土地に設定されたとします。当該抵当権の設定の登記を申請する場合には、債務者としてA社団の名称を申請情報の内容とすることはできますか。
学生:オ はい、できます。
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問題
司法書士試験 令和7年度 問49(午後の部 問14) (訂正依頼・報告はこちら)
教授: A社団の代表者としてCが追加して選任された場合には、B及びCが申請するBからCへの所有権の一部移転の登記の登記原因は何ですか。
学生:ア 「委任の変更」となります。
教授: 次に、Bが死亡し、後日、A社団の代表者としてCが就任したという事例を「本件事例」としましょう。本件事例において、CがA社団の代表者に就任したことにより、甲土地についてBからCへの所有権の移転の登記を申請する場合には、その登記原因の日付はいつになりますか。
学生:イ Bが死亡した日となります。
教授: 本件事例において、A社団の代表者としてCが就任したため、甲土地についてBからCへの所有権の移転の登記を申請しようとしたが、その申請をする前に、Bの相続人であるDが相続を原因とするBからDへの所有権の移転の登記を申請し、その旨の登記がされていたとします。この場合には、Cは、どのような登記の申請をすることとなりますか。
学生:ウ Cは、BからDへの所有権の移転の登記の抹消の申請をしなくても、DからCへの委任の終了を原因とする所有権の移転の登記の申請をすることができます。
教授: 本件事例において、甲土地についてBからCへの所有権の移転の登記を申請する前に、Cは、A社団を代表して甲土地をEに売却したとします。この場合には、C及びEは、売買を原因とするBからEへの所有権の移転の登記を申請することはできますか。
学生:エ いいえ、できません。
教授: 最後に、事例を変えて、A社団がFから金銭を借り入れ、その貸金債権を担保するためにFを抵当権者とする抵当権が甲土地に設定されたとします。当該抵当権の設定の登記を申請する場合には、債務者としてA社団の名称を申請情報の内容とすることはできますか。
学生:オ はい、できます。
- アイ
- アオ
- イウ
- ウエ
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この過去問の解説 (1件)
01
権利能力なき社団に関する問題となります。
ア Bが残っている場合は、委任の終了が登記原因とはならないため、誤りとなります。
イ 選任日が登記原因の日付となることから、誤りとなります。
ウ DからCへの委任の終了を原因とする所有権の移転の登記の申請は実態と乖離しており、その登記申請をすることができないことから、誤りとなります。
エ 一旦BからCへの所有権移転登記が必要となることから、正しい答えとなります。
オ 権利能力なき社団を債務者とすることができるため、正しい答えとなります。
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