司法書士 過去問
令和7年度
問55 (午後の部 問20)

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問題

司法書士試験 令和7年度 問55(午後の部 問20) (訂正依頼・報告はこちら)

所有権の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記選択肢のうち、どれか。

ア  A及びBを所有権の登記名義人とする甲土地について、Cを抵当権者とする抵当権の設定の登記がされた後、AB間で甲土地について共有物不分割の合意がされ、A及びBがCの承諾を証する情報を提供しないで共有物不分割の定めの登記を申請した場合には、当該登記は、付記登記によってすることができない。
イ  株主総会の決議により解散した旨の登記がされているA株式会社を所有権の登記名義人とする甲土地について、代表清算人BがA株式会社を代表して清算中に甲土地をCに売却したが、その旨の登記がされないまま、A株式会社の清算結了の登記がされた場合には、Bは、甲土地について、Cと共同して、売買を原因とするA株式会社からCへの所有権の移転の登記を申請することができる。
ウ  負担付き死因贈与契約に基づく所有権の移転の登記の登記原因は、「死因贈与」である。
エ  AからBへの譲渡担保を原因とする所有権の移転の登記がされている場合において、AB間の合意によりその譲渡担保契約が解除されたときは、A及びBは、譲渡担保契約解除を原因とするBからAへの所有権の移転の登記を申請することができる。
オ  A及びBが所有権の登記名義人である甲土地について、Aが自己の持分をCに贈与した後、BC間の共有物分割の協議によりCが甲土地を単独取得した場合において、B及びCが共有物分割を登記原因とするBからCへのB持分全部の移転の登記を申請するときは、当該申請の前提として、贈与を原因とするAからCへのA持分全部の移転の登記の申請がされなければならない。
  • アイ
  • アウ
  • イオ
  • ウエ
  • エオ

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この過去問の解説 (2件)

01

所有権の登記に関する問題となります。

選択肢2. アウ

ア Cの承諾を証する情報を提供しないで共有物不分割の定めの登記を申請した場合であっても、当該登記は、付記登記によってすることができることから、誤りとなります。

 

イ 代表清算人であるBがCと共同して、売買を原因とするA株式会社からCへの所有権の移転の登記を申請することができることから、正しい答えとなります。

 

ウ 登記原因は「贈与」となることから、誤りとなります。

 

エ 譲渡担保契約が解除されたときは、A及びBは、譲渡担保契約解除を原因とするBからAへの所有権の移転の登記を申請することができることから、正しい答えとなります。

 

オ 共有物分割は登記名義人でないと申請できないことから、贈与を原因とするAからCへのA持分全部の移転の登記の申請が先にされなければならないため、正しい答えとなります。

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02

正解は アウ です。

 

        ア は 条文知識
        イ は 通達実務知識

      ウ・エ は 実務知識 
        オ は 通達知識     が必要な問題でした。

 


ア × 条文
 共有物不分割の定めの登記は、登記上の利害関係を有する第三者の承諾がある場合及び当該第三者がない場合は付記登記で、当該第三者がある場合において、当該第三者の承諾がないときは、主登記で実行される(66条、規則3条2号)ところ、Cは登記上の利害関係を有する第三者に該当しないため、Cの承諾を証する情報を提供しなくても、共有物不分割の定めの登記は、付記登記によって実行されます。よって誤りです。

 

イ 〇 通達実務
 株式会社が清算中に甲土地を売却したが、その旨の登記がされないまま、清算結了の登記がされた場合、前清算人は、当該会社を代表して所有権移転の登記を申請することができる(昭28.3.16民事甲383号通達、登記研究480号)ため、BはCと共同して、A株式会社からCへの所有権移転の登記を申請することができます。よって正しいです。

 

ウ × 実務
 負担付き死因贈与に基づく所有権移転の登記の登記原因は、「贈与」である(記録例202)ため、「死因贈与」ではありません。よって誤りです。

 

エ 〇 実務
 「譲渡担保」を原因とする所有権移転の登記がされた後に、譲渡担保契約が解除されたときは、「譲渡担保契約解除」を原因とする譲渡担保権者から譲渡担保設定者への所有権移転の登記を申請することができる(登記研究342号、記録例234)ため、正しいです。

 

オ 〇 通達
 AB共有名義の甲土地について、Aが自己の持分をCに贈与した後、BC間の共有物分割の協議によりCが甲土地を単独取得した場合において、共有物分割を登記原因とするCへのB持分全部の移転の登記を申請するときは、当該申請の前提として、贈与を原因とするAからCへのA持分全部移転の登記を申請しなければならない(昭53.10.27民三5940号回答参照)ため、正しいです。

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