司法書士 過去問
令和7年度
問56 (午後の部 問21)
問題文
ア Aを所有権の登記名義人とする甲土地について、贈与を原因とするAからBへの所有権の移転の登記がされた後、当該贈与が無効であったことが判明した場合には、A及びBは、Aを所有権の登記名義人とする所有権の更正の登記を申請することができる。
イ Aを所有権の登記名義人とする甲土地について、AからBへ、BからCへの売買を原因とする所有権の移転の登記が順次された後、BがAから売買でなく贈与により甲土地の所有権を取得したことが判明した場合には、B及びCは、AからBへの所有権の移転の登記の登記原因を贈与とする所有権の更正の登記を申請することができる。
ウ 亡Aを所有権の登記名義人とする甲土地について、Aの債権者Bの代位によりAの2人の子C及びDへの相続を原因とする所有権の移転の登記がされた後、CがAに係る相続の放棄をした場合において、Dが甲土地をDの単独所有とする所有権の更正の登記を申請するときは、Bの承諾を証する情報を提供しなければならない。
エ 甲土地について、Aの持分を3分の2とし、Bの持分を3分の1とする所有権の移転の登記がされた後、甲土地を目的としてCを抵当権者とする抵当権の設定の登記がされた場合において、Aの持分を4分の1とし、Bの持分を4分の3とする所有権の更正の登記の申請をするときは、Cの承諾を証する情報の提供を要しない。
オ 甲土地について、売買を原因とするAからBへの所有権の移転の登記がされている場合において、錯誤を原因としてBの単有名義からB及びCの共有名義とする所有権の更正の登記を申請するときは、Aを登記義務者とすることを要しない。
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問題
司法書士試験 令和7年度 問56(午後の部 問21) (訂正依頼・報告はこちら)
ア Aを所有権の登記名義人とする甲土地について、贈与を原因とするAからBへの所有権の移転の登記がされた後、当該贈与が無効であったことが判明した場合には、A及びBは、Aを所有権の登記名義人とする所有権の更正の登記を申請することができる。
イ Aを所有権の登記名義人とする甲土地について、AからBへ、BからCへの売買を原因とする所有権の移転の登記が順次された後、BがAから売買でなく贈与により甲土地の所有権を取得したことが判明した場合には、B及びCは、AからBへの所有権の移転の登記の登記原因を贈与とする所有権の更正の登記を申請することができる。
ウ 亡Aを所有権の登記名義人とする甲土地について、Aの債権者Bの代位によりAの2人の子C及びDへの相続を原因とする所有権の移転の登記がされた後、CがAに係る相続の放棄をした場合において、Dが甲土地をDの単独所有とする所有権の更正の登記を申請するときは、Bの承諾を証する情報を提供しなければならない。
エ 甲土地について、Aの持分を3分の2とし、Bの持分を3分の1とする所有権の移転の登記がされた後、甲土地を目的としてCを抵当権者とする抵当権の設定の登記がされた場合において、Aの持分を4分の1とし、Bの持分を4分の3とする所有権の更正の登記の申請をするときは、Cの承諾を証する情報の提供を要しない。
オ 甲土地について、売買を原因とするAからBへの所有権の移転の登記がされている場合において、錯誤を原因としてBの単有名義からB及びCの共有名義とする所有権の更正の登記を申請するときは、Aを登記義務者とすることを要しない。
- アイ
- アウ
- イオ
- ウエ
- エオ
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この過去問の解説 (2件)
01
所有権の更正の登記に関する問題となります。
ア 贈与が無効である場合に、更正登記はできないことから、誤りとなります。
イ 過去の登記原因を直接更正することはできないため、誤りとなります。
ウ 更正登記において代位者の承諾を要することから、正しい答えとなります。
エ 持分割合の変更によってはそれを目的とする抵当権者の承諾は必要とならないことから、正しい答えとなります。
オ Bの単有名義からB及びCの共有名義とする所有権の更正の登記を申請するときは、Aを登記義務者とすることを要することから、誤りとなります。
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02
正解は ウエ です。
ア・オ は 通達知識
イ・エ は 実務知識
ウ は 条文通達知識 が必要な問題でした。
ア × 通達
贈与を原因とする所有権移転の登記がされた後、当該贈与が無効であったことが判明した場合、所有権移転の登記の抹消を申請すべき(昭25.3.9民事甲688号回答)であるから、Aを所有権の登記名義人とする所有権更正の登記を申請することはできません。よって誤りです。
イ × 実務
現に効力を有しない登記については、更正の登記をすることができない(登記研究27号)ところ、AからBへの所有権移転の登記は、現に効力を有しないため、当該登記の登記原因を更正する登記を申請することはできません。よって誤りです。
ウ 〇 条文通達
所有権の登記を共有名義から単有名義とする更正の登記を申請する場合において、登記上の利害関係を有する第三者がいるときは、当該第三者の承諾を証する情報又は当該第三者に対抗することができる裁判があったことを証する情報を提供しなければならない(令別表26添ト)ところ、当該第三者には、相続登記が代位によってされた場合における代位者も含まれる(昭39.4.14民事甲1498号通達)ため、代位者Bの承諾を証する情報を提供しなければなりません。よって正しいです。
エ 〇 実務
共有名義の不動産全体を目的として、抵当権設定の登記がされている場合において、共有者の持分のみを更正する旨の所有権更正の登記を申請するときは、抵当権者は登記上の利害関係を有する第三者に該当しない(登記研究423号)ため、Cの承諾を証する情報の提供は不要です。よって正しいです。
オ × 通達
売買を原因とする所有権移転の登記を共有名義とする所有権更正の登記は、現在の所有権の登記名義人のほか、昔の所有権の登記名義人も登記義務者となって申請する(昭36.10.14民事甲2604号回答)ため、①C(登記権利者)、②B(現在の所有権の登記名義人:登記義務者)、③A(前の所有権の登記名義人:登記義務者)で共同して申請することになります。よって誤りです。
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