司法書士 過去問
令和7年度
問57 (午後の部 問22)

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問題

司法書士試験 令和7年度 問57(午後の部 問22) (訂正依頼・報告はこちら)

甲土地の所有権の登記名義人であるAが死亡した場合において、遺言執行者が指定され、又は選任されたときの甲土地についての登記の手続に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、選択肢のうち、どれか。
なお、受遺者は、Aの相続人でない者とし、いずれの遺言書も遺言書保管所に保管されていないものとする。

ア  Aが「甲土地をBに遺贈し、遺言執行者としてCを指定する。」旨の自筆証書による遺言をした後、甲土地についてAからDへの売買を原因とする所有権の移転の登記がされたが、錯誤を原因とする当該登記の抹消がされ、その後、Aが死亡した。この場合には、Cは、当該遺言書を添付情報として提供したときであっても、Bと共同して遺贈を原因とする所有権の移転の登記を申請することができない。
イ  Aが「甲土地をBに遺贈する。」旨の遺言をした後、Aが死亡し、家庭裁判所が遺言執行者Cを選任した場合において、Cが、遺言執行者の権限を証する情報としてその審判書を提供し、Bと共同して遺贈を原因とする所有権の移転の登記を申請するときは、Aの死亡を証する情報を提供することを要しない。
ウ  Aが「甲土地をBに遺贈し、遺言執行者としてCを指定する。」旨の遺言をしたが、Cについてはその氏名のみが遺言書に記載されていた場合において、Aが死亡し、Cが遺贈を原因とするAからBへの所有権の移転の登記を申請するときは、Cは、当該遺言書に加えて、Cが家庭裁判所により遺言執行者として選任されたことを証する情報を提供することを要する。
エ  Aが「甲土地をBに遺贈し、遺言執行者としてCを指定する。」旨の遺言をしたが、Aが死亡した後、甲土地について遺贈を原因とする所有権の移転の登記がされないまま、Cが死亡した場合において、Bが「甲土地をDに遺贈し、遺言執行者としてEを指定する。」旨の遺言をし、その後、Bが死亡したときは、Eは、Aの相続人全員と共同してAからBへの所有権の移転の登記を申請することができる。
オ  Aが「甲土地をBに遺贈し、遺言執行者としてCを指定する。」旨の自筆証書による遺言をした場合において、Aが死亡し、CがBと共同して遺贈を原因とする所有権の移転の登記の申請をするときは、遺言執行者の権限を証する情報として家庭裁判所が作成した遺言書の検認調書の謄本を提供することができる。
  • アウ
  • アオ
  • イウ
  • イエ
  • エオ

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この過去問の解説 (2件)

01

遺言執行者が指定された場合の登記手続に関する問題となります。

選択肢1. アウ

ア 錯誤を原因として所有権移転登記の抹消がなされた場合は、Bと共同して遺贈を原因とする所有権の移転の登記を申請することができることから、誤りとなります。

 

イ 家庭裁判所において死亡の事実を確認していることから、正しい答えとなります。

 

ウ Cが家庭裁判所により遺言執行者として選任されたことを証する情報の提供は不要となることから、誤りとなります。

 

エ Eは、Aの相続人全員を登記義務者とし、共同してAからBへの所有権の移転の登記を申請することができることから、正しい答えとなります。

 

オ 遺言執行者の権限を証する情報として家庭裁判所が作成した遺言書の検認調書の謄本を提供することができることから、正しい答えとなります。

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02

正解は アウ です。

 

   ア・イ は 条文通達知識
ウ・エ・オ は 通達知識    が必要な問題でした。

 


ア × 条文通達
 遺言者が、遺言後に遺言内容と抵触する生前処分をしたときは、その抵触する部分については、遺言は撤回されたものとみなされる(民1023条2項・1項)ただし、遺言内容と抵触する生前処分の登記が錯誤を原因として抹消されていれば、遺言に基づく登記を申請することができる(平4.11.25民三6568号回答)ため、Cは、Bと共同して、遺言に基づき、遺贈を原因とする所有権移転の登記を申請することができます。よって誤りです。

 

イ 〇 条文通達
 遺言執行者の代理権限を証する情報(令7条1項2号)の一部として、家庭裁判所の選任審判書を提供すれば、遺言者の死亡の事実は明らかとなるので、遺言者の死亡を証する情報を提供することを要しない(昭59.1.10民三150号回答)ため、正しいです。

 

ウ × 通達
 遺言書の遺言執行者の表示に氏名のみが遺言書に記載され、住所の記載がないときであっても、改めて遺言執行者を選任する必要はない(昭45.10.5民事甲4160号回答)ため、当該遺言書に加えて、Cが家庭裁判所により遺言執行者として選任されたことを証する情報の提供は不要です。よって誤りです。

 

エ 〇 通達
 A所有名義甲土地がBに遺贈されたが、登記未了のまま、Cが死亡した後、BからDに甲土地が遺贈され、Eが遺言執行者とされた場合において、Aの遺言執行者が他にいないときは、AからBへの所有権移転の登記は、Bの遺言執行者EがAの相続人全員と共同して申請することができる(昭43.8.3民事甲1837号回答)ため、正しいです。

 

オ 〇 通達
 遺言執行者の代理権限を証する情報の一部として、家庭裁判所が作成した遺言書の検認調書の謄本を提供することができる(平7.6.1民三3102号回答)ため、正しいです。

 

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