司法書士 過去問
令和7年度
問58 (午後の部 問23)

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問題

司法書士試験 令和7年度 問58(午後の部 問23) (訂正依頼・報告はこちら)

敷地権付き区分建物又は敷地権である旨の登記がされている土地についての登記に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、選択肢のうち、どれか。
なお、建物の区分所有等に関する法律第22条第1項ただし書の規約はないものとし、租税特別措置法等の特例法による税の減免規定の適用はないものとする。

ア  敷地権が賃借権である敷地権付き区分建物について売買を原因とする所有権の移転の登記を申請する場合には、当該賃借権の設定の登記に賃借権の譲渡を許す旨の定めがないときであっても、当該賃貸借の賃貸人の承諾を証する情報の提供を要しない。
イ  Aを表題部所有者とする所有権の登記がない敷地権付き区分建物がAからBへ、BからCへと順次売却された場合には、Cは、当該区分建物について自己を登記名義人とする所有権の保存の登記を申請することができる。
ウ  敷地権が所有権である敷地権の表示の登記がされた区分建物に抵当権の設定の登記がされた場合において、当該抵当権の設定の登記の抹消を申請するときは、当該登記の抹消の登録免許税の額は、1000円である。
エ  敷地権である旨の登記がされた土地について、その登記がされる前に所有権の移転の仮登記がされている場合において、敷地権である旨の登記がされた後に当該仮登記に基づく本登記を申請するときは、その前提として、敷地権である旨の登記が抹消されていなければならない。
オ  元本確定前の根抵当権の設定の登記がされた土地を敷地権の目的として区分建物が属する一棟の建物が新築され、当該土地に敷地権である旨の登記がされた後であっても、当該根抵当権の債務者の変更の登記を申請することができる。

(参考)
建物の区分所有等に関する法律
第22条 敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合には、区分所有者は、その有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができない。
ただし、規約に別段の定めがあるときは、この限りでない。
2・3 (略)
  • アイ
  • アウ
  • イオ
  • ウエ
  • エオ

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この過去問の解説 (2件)

01

敷地権付き区分建物又は敷地権である旨の登記がされている土地についての登記に関する問題となります。

選択肢5. エオ

ア 賃借権の設定の登記に賃借権の譲渡を許す旨の定めがないときは、当該賃貸借の賃貸人の承諾を証する情報の提供を要することから、誤りとなります。

 

イ 表題部所有者からの直接の取得者ではないため、誤りとなります。

 

ウ 敷地権の対象の土地も含まれることから、誤りとなります。

 

エ 敷地権である旨の登記が抹消されていないと、分離処分の禁止に反することから、正しい答えとなります。

 

オ 分離処分禁止に反しないことから、正しい答えとなります。

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02

正解は エオ です。

 

 ア は 条文知識
 イ は 条文基本書知識
 ウ は 条文通達知識 
 エ は 通達知識
 オ は 基本書知識   が必要な問題でした。

 


ア × 条文
 敷地権が賃借権である敷地権付き区分建物について売買を原因とする所有権の移転の登記を申請する場合、当該賃借権についても移転の効力が生じます。そして、賃借権を譲渡するには、賃貸人の承諾を得なければならない(民612条1項)ため、賃借権の譲渡を許す旨の定めの登記(81条3号)がないときは、当該賃貸借の賃貸人の承諾を証する情報の提供しなければなりません。よって誤りです。

 

イ × 条文基本書
 区分建物の表題部所有者から所有権を取得した者は、自己を登記名義人とする所有権の保存の登記を申請することができる(74条2項前段)ところ、この場合の「表題部所有者から所有権を取得した者」とは、表題部所有者から直接所有権を取得した者で、その者からの譲受人は含まれない(書式精義(上)p1174)ため、Cは、当該区分建物について自己を登記名義人とする所有権保存の登記を申請することができません。よって誤りです。

 

ウ × 条文通達
 抵当権の登記の抹消の登録免許税の額は、不動産の個数1個につき金1000円(登免税別表第一.1.(15))であり、抵当権の効力は、原則として土地の敷地権にも及ぶ(区分所有22条1項本文参照)ため、当該登記の抹消の登録免許税の額は、「抵当権の件数×不動産の個数×1000円」となる(昭58.11.10民三6400号通達)ことから、本記述の場合、「1(抵当権の件数)×2(不動産の数:建物+敷地権)×1000円」で2000円となります。よって誤りです。

 

エ 〇 通達
 当該仮登記に基づく本登記は、敷地権の表示の登記を抹消した後でなければ申請することはできない(昭58.11.10民三6400号通達)ため、正しいです。

 

オ 〇 基本書
 根抵当権の債務者の変更は、根抵当権の変更にすぎず、処分行為には該当しないため、分離処分に該当しません。よって正しいです。

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