司法書士 過去問
令和8年度
問22 (民法 問19)

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問題

司法書士試験 令和8年度 問22(民法 問19) (訂正依頼・報告はこちら)

AB夫婦間には子Cがいる。Aが死亡した場合の相続人に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものの組合せは、選択肢のうち、どれか。

ア  Cは、Aが死亡した当時は胎児であったが、その後、出生した。この場合には、Cは、Aの相続人とはならない。
イ  Cは、Dと婚姻している。Cが死亡した後、Aが死亡した。この場合には、Dは、Cを代襲してAの相続人となる。
ウ  Cには子Eがいる。Cは、相続により利益を得ようと考えてAを殺害し、刑に処せられた。この場合には、Cは、Aの相続人となることはできないが、Eは、Cを代襲してAの相続人となる。
エ  Aが死亡した後、Cは、Aの遺言書を破棄した。この場合には、遺言書を破棄した行為が相続に関して不当な利益を目的とするものでなかったとしても、Cは、Aの相続人となることができない。
オ  Aが死亡した後、Aの遺言により、CをAの推定相続人から廃除する旨の審判がされ、この審判が確定した。この場合には、Cは、Aの死亡の時に遡ってAの相続人ではなくなる。
  • アイ
  • アエ
  • イウ
  • ウオ
  • エオ

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この過去問の解説 (1件)

01

本問は誰が遺産を受け継ぐ権利を持つかの「相続人の確定」の論点です。
出生前の胎児の相続権、「代襲相続」の適用範囲、「相続欠格・廃除」の制度趣旨の理解が問われています。

選択肢4. ウオ

ア:誤り
胎児は、相続に関しては「既に生まれたもの」として扱われます。
例えばこれは、父親の死亡直前に生まれたか直後に生まれたかという偶然のタイミングの差で、子が遺産を受け取れなくなる等という不公平を防ぐためです。生きて出生したのであれば、CはAの相続人となります。

 

イ:誤り
本来の相続人(C)が先に死亡した場合に代わりに相続する「代襲相続」が認められるのは、Cの「直系卑属(子や孫)」に限られます。

Cの配偶者であるDはAと血のつながりがないため、Cの代わりとしてAの財産を相続する権利は認められません。

 

ウ:正しい
遺産目当てで被相続人を殺害した者(C)は「相続欠格」となり、相続権を失います。

しかし、このペナルティは重大な罪を犯した本人(C)のみに科されるべきものであるため、無関係であるCの子(E)には影響せず、EはCに代わって代襲相続人となります。

 

エ:誤り
遺言書の破棄は「相続欠格事由」にあたりますが、欠格となるには「相続に関して不当な利益を得る目的」が必要とされています。

単なる過失による破棄や、自身の利益を図る意図がない場合にまで、一律に相続権を永久に奪うのは本人にとって酷なためです。

 

オ:正しい
被相続人は遺言でも相続人の廃除が可能です。遺言執行者の請求により審判が確定すると、その効果は「被相続人の死亡時(相続開始時)」に遡ります。

遺産帰属の空白や混乱を防ぐため、遡及して相続資格を失います。

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